防災用ポータブル電源の選び方|容量・出力・リン酸鉄・ソーラー充電を解説

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災害による停電に備える防災用品として、近年注目を集めているのが「ポータブル電源」です。
スマートフォンの充電だけならモバイルバッテリーでも対応できますが、ポータブル電源なら、LEDランタンや扇風機、電気毛布など、より多くの電化製品を動かすことができます。
さらに最近では、リン酸鉄リチウムイオン電池(LFP)を採用したモデル、急速充電に対応したモデル、大容量モデル、ソーラーパネルと組み合わせられるモデルなど、選択肢も大きく広がっています。

一方で、

「1,000Whってどのくらい?」
「500Wと1,000Wでは何が違う?」
「リン酸鉄って何が良いの?」
「ソーラーパネルはどれを組み合わせてもいいの?」

など、購入前に知っておきたいことも少なくありません。
そこでこの記事では、防災用ポータブル電源を選ぶ際に確認したい容量・出力・バッテリーの種類・充電方法・ソーラー充電・安全性などについて、できるだけ分かりやすく解説します。
また、ポータブル電源は防災だけでなくキャンプでも活躍するアイテムです。
キャンプでの利用についても簡単に触れながら、「防災とキャンプの両方で使えるポータブル電源」という視点から選び方を考えていきます。

この記事のポイント

  • ポータブル電源の「Wh」と「W」の違い
  • 防災用に必要な容量・出力の考え方
  • 注目されているリン酸鉄リチウムイオン電池(LFP)
  • ソーラーパネルを選ぶ際の注意点
  • 防災とキャンプ、それぞれでの活用方法
  • 安全性や保管時に確認したいポイント

  1. 防災にポータブル電源が必要な理由
    1. スマートフォンの充電だけならモバイルバッテリーでも十分
  2. ポータブル電源で何ができる?
  3. ポータブル電源の「Wh」と「W」を理解しよう
    1. 「Wh」はどれだけ電気を蓄えられるか
    2. 「W」はどれだけ大きな電力を出せるか
  4. 防災用ポータブル電源の選び方
    1. ①必要な容量(Wh)から選ぶ
    2. ②必要な定格出力(W)から選ぶ
    3. ③充電方法を確認する
    4. ④AC・USBなどの出力端子を確認する
    5. ⑤充電時間を確認する
    6. ⑥重量・サイズを確認する
    7. ⑦UPS/EPS機能を確認する
    8. ⑧拡張バッテリーに対応しているか確認する
    9. ⑨保証期間・サポート体制を確認する
  5. いま注目されている「リン酸鉄リチウムイオン電池」とは?
    1. LFPのメリット
    2. LFPにもデメリットがある
  6. ポータブル電源とソーラーパネルを組み合わせる
    1. ソーラーパネルの「W」は発電能力
    2. ポータブル電源の「ソーラー入力」を確認する
    3. W数だけでなく「電圧・電流」も確認する
    4. ポータブル電源とソーラーパネルには相性がある
    5. 防災用なら「充電できる量」まで考える
  7. 防災用なら何Whのポータブル電源を選べばいい?
    1. 300~500Whクラス
    2. 700~1,000Whクラス
    3. 1,000~2,000Whクラス
    4. 2,000Wh以上
  8. キャンプでもポータブル電源は活躍する
  9. 防災用ポータブル電源を選ぶときの注意点
    1. 高温になる場所で保管しない
    2. 使用前に取扱説明書を確認する
    3. リコール情報も確認する
  10. 防災用ポータブル電源を選ぶポイントまとめ
    1. ①何を使いたいか決める
    2. ②必要な出力を確認する
    3. ③必要な容量を決める
    4. ④LFPなどバッテリーの種類を確認する
    5. ⑤ソーラー充電を検討する
    6. ⑥普段から使えるか考える
  11. 防災用ポータブル電源は「容量だけ」で選ばない
  12. 防災用として選びたいポータブル電源
    1. Jackery ポータブル電源 2000 New
    2. Anker Solix C2000 Gen 2
    3. EcoFlow DELTA 3 Max Plus
  13. キャンプ用として選びたいポータブル電源
    1. Jackery ポータブル電源 1000 New V3
    2. Anker Solix C800 Plus
    3. EcoFlow DELTA 3 Classic
  14. 僕が実際に使ってきたポータブル電源
  15. 実体験:ソーラーパネル選びで失敗した話
  16. ソーラーパネルは「W数」だけで選ばない
  17. ソーラーパネルの「100W」は常に100Wではない
  18. ソーラーパネルはポータブル電源とセットで考える
  19. 防災とキャンプ、両方に使いたいなら?
    1. 防災を優先する
    2. キャンプを優先する
    3. 両方で使う
  20. 小容量でも「電源がある」という安心感は大きい
  21. ポータブル電源は「大きければ安心」ではない
  22. まとめ|ポータブル電源は「使い方」から選ぼう
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防災にポータブル電源が必要な理由

災害時にポータブル電源が役立つ最大の理由は、停電中でも電気を確保できることです。
地震や台風などによって停電が発生すると、照明だけでなく、スマートフォンの充電や情報収集、暑さ・寒さへの対策などにも影響が出ます。
特に現在は、スマートフォンが災害時の重要な情報収集手段になっています。
そのため、単純に「電気が使えない」というだけではなく、

  • 家族との連絡
  • 災害情報の確認
  • 避難情報の確認
  • ラジオやテレビによる情報収集
  • 照明
  • 暑さ・寒さへの対策

など、さまざまな場面で電源が必要になります。

スマートフォンの充電だけならモバイルバッテリーでも十分

ただし、防災対策として必ずポータブル電源が必要というわけではありません。
スマートフォンの充電だけを目的とするのであれば、モバイルバッテリーの方が軽量で扱いやすく、保管もしやすいでしょう。
ポータブル電源を検討したいのは、

「スマートフォン以外の電化製品も使えるようにしておきたい」

という場合です。
ポータブル電源は、一般的なモバイルバッテリーより大きな容量を持ち、ACコンセントを備えたモデルなら家庭用電化製品にも電力を供給できます。


ポータブル電源で何ができる?

ポータブル電源で使用できる機器は、製品の容量や出力によって異なります。
代表的なものを挙げると、

  • スマートフォン
  • タブレット
  • LEDランタン
  • ラジオ
  • 扇風機
  • サーキュレーター
  • 電気毛布
  • テレビ
  • ノートパソコン
  • 小型調理家電

などがあります。
ただし、ここで注意したいのが、「容量」と「出力」は別の性能だということです。
1,000Whの大容量ポータブル電源でも、定格出力が小さければ消費電力の大きな家電を動かすことはできません。
そこで、まずはポータブル電源の仕様を見るうえで重要な「Wh」と「W」について理解しておきましょう。


ポータブル電源の「Wh」と「W」を理解しよう

ポータブル電源の仕様を見ると、

  • Wh
  • W
  • V
  • A

といった単位が並んでいます。
すべてを理解する必要はありませんが、少なくともWhとWの違いは知っておきたいところです。

「Wh」はどれだけ電気を蓄えられるか

「Wh」はワットアワー(Wh)という単位で、バッテリーが蓄えられる電力量を表します。
簡単に考えるなら、

Whが大きいほど、たくさんの電気を蓄えられる

と考えると分かりやすいでしょう。
例えば、1,000Whのポータブル電源と500Whのポータブル電源を比較した場合、単純化すれば1,000Whの方が約2倍の電力量を蓄えられます。

ただし、実際に使用できる時間は、変換ロスなどの影響を受けるため、カタログ上の容量をそのまま使用できるわけではありません。

「W」はどれだけ大きな電力を出せるか

一方の「W」はワットで、機器がどれくらいの電力を必要としているか、またはポータブル電源がどれくらいの電力を供給できるかを表します。

例えば、

  • LEDライト → 比較的小さい
  • スマートフォン充電 → 小さい
  • 電気毛布 → 数十W程度
  • 電気ケトル → 1,000W以上になることがある
  • 電子レンジ → 1,000W以上になることがある

というように、家電によって必要な電力は大きく異なります。
そのため、ポータブル電源を選ぶ際には、

「どれだけ長く使いたいか」=容量(Wh)

「何を動かしたいか」=定格出力(W)

の両方を確認する必要があります。


防災用ポータブル電源の選び方

ここからは、実際に防災用ポータブル電源を選ぶ際に確認したいポイントを紹介します。

①必要な容量(Wh)から選ぶ

まず確認したいのが容量です。
一般的な目安として考えるなら、

容量主な用途
300~500Wh程度スマートフォン・照明・小型機器
700~1,000Wh程度照明・通信機器・電気毛布など
1,000~2,000Wh程度複数の電化製品を長時間使用
2,000Wh以上長期停電や家庭での使用を重視

といったイメージになります。
ただし、これはあくまで目安です。
例えば電気毛布を一晩使う場合と、スマートフォンだけを充電する場合では、必要な電力量が大きく異なります。
したがって、

「何Whあれば防災に十分」という一つの正解はありません。

まずは「停電したときに何を使いたいのか」を考え、その合計から必要な容量を決めるのがおすすめです。


②必要な定格出力(W)から選ぶ

次に確認したいのが定格出力です。
定格出力とは、ポータブル電源が継続的に供給できる電力の大きさを示す重要な仕様です。
例えば、定格出力500Wのポータブル電源に、常時800Wを必要とする家電を接続しても、基本的には使用できません。
そのため、

容量が大きい=高出力家電を使える

ではありません。
購入前には、使用したい家電の消費電力と、ポータブル電源の定格出力を必ず確認しましょう。
また、製品によっては「最大出力」「瞬間最大出力」「X-Boost」など、定格出力とは異なる数値を表示している場合があります。
これらは同じ意味ではないため、比較するときには定格出力を基本に考えると分かりやすいでしょう。


③充電方法を確認する

ポータブル電源の充電方法には、

  • ACコンセント
  • シガーソケット
  • ソーラーパネル

などがあります。
普段の充電だけを考えるならAC充電が最も手軽です。
一方、防災用途ではソーラーパネルに対応しているかどうかも重要になります。
停電が長期化した場合、ポータブル電源に蓄えられた電力は使えば減っていくからです。
そこで太陽光発電を利用して再充電できれば、電力を補充できる可能性があります。


④AC・USBなどの出力端子を確認する

ポータブル電源には、

  • ACコンセント
  • USB-A
  • USB-C
  • シガーソケット
  • DC出力

など、さまざまな出力端子があります。
スマートフォンやタブレットを中心に使用するならUSB端子が便利です。
一方、家庭用電化製品を使用するならACコンセントが必要になります。
自分が使いたい機器に対応する端子があるか確認しておきましょう。


⑤充電時間を確認する

大容量のポータブル電源では、充電時間も重要です。
最近のモデルではAC入力による高速充電に対応した製品も増えており、以前のポータブル電源と比較して短時間で充電できるモデルもあります。
防災用品として考える場合、

「満充電になるまで何時間かかるか」

だけでなく、

「停電前に充電しておけるか」

という運用面も重要です。


⑥重量・サイズを確認する

大容量になるほど、一般的には本体も大きく重くなります。
防災用途だけなら自宅に置いておけば問題ないかもしれませんが、キャンプでも使う場合には重量が重要です。
例えば1,000Wh前後になると、気軽に片手で持ち運べるサイズとは限りません。
購入前には、

  • 本体重量
  • ハンドルの形状
  • 持ち運びやすさ
  • 保管場所

まで確認しておきましょう。


⑦UPS/EPS機能を確認する

製品によっては、UPSやEPSと呼ばれる機能を搭載しています。
UPS(無停電電源装置)とは、接続している機器に対して電源を切り替えることで、停電時の電力供給を維持するための仕組みです。
例えば、

コンセント → ポータブル電源 → 電化製品

という接続にしておけば、停電時にポータブル電源から給電する製品があります。
ただし、切り替え時間や対応機器などは製品によって異なります。
「UPS対応」と書いてあるだけで、すべての機器を完全な無停電状態で使用できるとは限らないため、必要な場合はメーカーの仕様を確認してください。


⑧拡張バッテリーに対応しているか確認する

最近のポータブル電源には、別売りの拡張バッテリーを接続して容量を増やせる製品もあります。
例えばAnker Solix C1000は、拡張バッテリーによって容量を増やせる仕様になっています。(Anker Japan公式)
この方式なら、

最初は1,000Wh程度

必要になったら拡張

という購入方法も可能です。
「最初から最大容量を購入する必要があるのか?」という視点でも検討するとよいでしょう。


⑨保証期間・サポート体制を確認する

ポータブル電源は、一般的なキャンプ用品とは異なり、内部に大容量のバッテリーや電気回路を搭載しています。
そのため、購入価格だけでなく、

  • 保証期間
  • 修理対応
  • サポート窓口
  • 部品や交換対応
  • リコール情報

なども確認しておきたいポイントです。
特に防災用品として長期間保管するなら、購入直後だけでなく、数年後にもメーカーのサポートを受けられるかを考えておきましょう。


いま注目されている「リン酸鉄リチウムイオン電池」とは?

ポータブル電源を探していると、「リン酸鉄」「LFP」という言葉を目にすることが増えました。
正式には、

リン酸鉄リチウムイオン電池(LiFePO₄)

と呼ばれる電池です。
現在のポータブル電源では、このLFPを採用した製品が数多く登場しています。
例えばJackeryの現行ラインアップでも、1,024Wh・1,500Wクラスから3,584Wh・3,000Wクラスまで、多様な容量・出力の製品が展開されています。(Jackery Japan公式)

LFPのメリット

LFPの大きな特徴として挙げられるのが、長いサイクル寿命と高い熱安定性です。
サイクル寿命とは、充電と放電を繰り返したときに、バッテリーがどの程度性能を維持できるかを示す指標です。
メーカーによって仕様は異なりますが、例えばAnkerは一部のLFP搭載製品について、3,000回の充放電サイクル後も初期容量の80%以上を維持するセルを採用していると説明しています。(Anker Japan公式)
これは、日常的に使用する場合だけでなく、長期間使う防災用品としてもメリットになります。

LFPにもデメリットがある

一方で、LFPだからすべての面で優れているわけではありません。
一般的には、エネルギー密度の面で他のリチウムイオン電池に不利な場合があり、同じ容量でも重量やサイズが大きくなる可能性があります。
また、

「LFPだから絶対に安全」

という意味でもありません。
ポータブル電源そのものには、火災や感電などの電気的リスクがあります。
そのため、バッテリーの種類だけで安全性を判断するのではなく、メーカーの安全対策や製品の品質、使用方法まで含めて考えることが大切です。


ポータブル電源とソーラーパネルを組み合わせる

防災用ポータブル電源を考えるうえで、もう一つ注目したいのがソーラーパネルです。
ポータブル電源は、基本的に

電気を蓄えておく装置

です。
一方、ソーラーパネルは

太陽光から電気を作る装置

です。
この2つを組み合わせれば、

太陽光 → ソーラーパネル → ポータブル電源 → 電化製品

という電力供給の仕組みを作ることができます。
長期停電への備えとして考えた場合、非常に魅力的な組み合わせです。


ソーラーパネルの「W」は発電能力

ソーラーパネルにも「100W」「200W」「400W」などの表示があります。
これは、パネルが発電できる電力の大きさを示すものです。
ただし、

400Wと書いてあるから、常に400W発電できる

という意味ではありません。
天候、太陽の位置、パネルの角度、温度などによって実際の発電量は大きく変わります。
Ankerもソーラーパネルについて、天候や使用環境によって実際の発電量が大きく変化すると説明しています。(Anker Japan公式)


ポータブル電源の「ソーラー入力」を確認する

ここはソーラーパネルを購入する際に特に注意したいポイントです。
ポータブル電源には、

「ソーラー入力最大○○W」

という仕様があります。
例えば、ポータブル電源側のソーラー入力上限が100Wなら、400Wのソーラーパネルを接続しても、400Wで充電できるわけではありません。
一方で、パネルのW数だけ確認すればいいわけでもありません。
重要なのが、

  • 最大入力電力(W)
  • 入力電圧(V)
  • 入力電流(A)

です。


W数だけでなく「電圧・電流」も確認する

例えばAnker 522 Portable Power Stationは、対応するソーラーパネルについて11~28V、最大9A・最大100Wという仕様を示しています。(Anker Japan公式)
また、Ankerはソーラーパネルの定格電圧がポータブル電源の入力電圧範囲に収まるよう注意を促しており、上限を超えるパネルを接続すると故障のおそれがあるとしています。(Anker Japan公式)
EcoFlowのDELTA Pro 3でも、PV入力ごとに対応電圧・最大電流・最大入力電力が設定されています。(EcoFlow公式)
つまり、

「ポータブル電源の容量が1,000Whだから、1,000Wのソーラーパネルを選べばいい」

という単純な話ではありません。
ソーラーパネルを購入するときは、必ずポータブル電源側のソーラー入力仕様と照らし合わせてください。


ポータブル電源とソーラーパネルには相性がある

ソーラーパネルは、単純に「大出力のものを買えばいい」というわけではありません。
例えば、

ポータブル電源:最大入力100W

ソーラーパネル:100W

を組み合わせれば、仕様上は分かりやすい組み合わせです。
一方、

ポータブル電源:最大入力100W

ソーラーパネル:400W

を接続しても、ポータブル電源側の入力上限を超えて受け取ることはできません。
さらに、電圧が対応範囲を超えている場合には、故障につながる可能性もあります。
したがって、ソーラーパネルは、

「何Wか」だけではなく、「そのポータブル電源で使えるか」

を確認して選びましょう。


防災用なら「充電できる量」まで考える

防災用としてソーラーパネルを組み合わせるなら、もう一つ考えたいのが一日にどれくらい充電できるかです。
例えば1,000Whのポータブル電源を持っていても、停電中に毎日500Wh使えば、単純計算では2日で蓄えた電力を使い切ります。
そのため、

「ポータブル電源の容量」

だけではなく、

「一日にどの程度の電力を消費するのか」
「ソーラーからどの程度充電できるのか」

まで考える必要があります。
ただし、ソーラー発電量は天候などによって大きく変化するため、「200Wパネルなら1日○Wh発電できる」と固定的に考えるのは危険です。
防災用としては、ソーラーだけに頼るのではなく、通常のAC充電などと組み合わせて考えるのがおすすめです。


防災用なら何Whのポータブル電源を選べばいい?

ここまでの内容を踏まえると、容量による大まかな使い分けが見えてきます。

300~500Whクラス

スマートフォンやLEDライトなど、小型機器を中心に使用するなら候補になります。
比較的コンパクトなモデルも多いため、

  • 最低限の電源確保
  • 車への積載
  • キャンプでの使用

などに向いています。
ただし、電気毛布などを長時間使用したい場合には、容量不足になる可能性があります。

700~1,000Whクラス

防災用としてバランスを取りやすい容量帯です。
スマートフォンや照明に加えて、電気毛布や小型家電などを組み合わせて使用したい場合に候補になります。
現在は1,000Wh前後で1,500Wクラスの定格出力を持つLFPモデルも多く登場しています。例えばAnker Solix C1000は1,000Whクラス・1,500W出力の製品として展開されています。(Anker Japan公式)

1,000~2,000Whクラス

停電対策をより重視するなら、このクラスも候補になります。
複数の機器を同時に使用したい場合や、長時間の電力確保を考える場合に有利です。
ただし、本体重量も大きくなるため、キャンプなどで頻繁に持ち運ぶ場合には注意が必要です。

2,000Wh以上

長期停電や家庭での電源確保を強く意識する場合の容量帯です。
現在では3,000Whを超える大型モデルも珍しくなく、Jackeryでは3,584Wh・3,000Wクラス、EcoFlowでは3.6kWh・3,000Wクラスの製品も展開されています。(Jackery Japan公式)(EcoFlow公式)
ただし、大容量になるほど重量や価格も大きくなるため、

「大きければ大きいほど良い」

とは限りません。


キャンプでもポータブル電源は活躍する

ここまでは防災を中心に説明してきましたが、ポータブル電源はキャンプとの相性も良いアイテムです。キャンプ系Youtuberが使用しているのを見かけた方も多いはずです。
例えば、

  • スマートフォンの充電
  • カメラや撮影機材の充電
  • LEDランタン
  • 電気毛布
  • 扇風機
  • 小型調理家電

などに利用できます。
特に冬キャンプでは、電気毛布などの電源として活用することで、寒さ対策の選択肢を増やせます。
また、キャンプで普段から使っていれば、

  • どのくらい電力を消費するのか
  • どのくらいの容量が必要なのか
  • 充電にどのくらい時間がかかるのか
  • ソーラー充電がどの程度できるのか

といったことを実際に確認できます。
防災用品を「しまっておく」のではなく、普段のキャンプで使いながら災害にも備えるという考え方は、ポータブル電源との相性が良いでしょう。
キャンプでの具体的な活用方法や、キャンプ用として選ぶ際のポイントについては、今後別記事で詳しく紹介する予定です。


防災用ポータブル電源を選ぶときの注意点

ポータブル電源は便利な一方、大容量のバッテリーと交流電源を扱う機器です。
そのため、防災用品だからといって安全性を軽視してはいけません。
経済産業省は、ポータブル電源について、災害時やアウトドアでの利用が広がる一方、火災や感電などの電気的リスクが存在するとしています。
また、ポータブル電源の使用による事故は増加傾向にあるとして、2024年に「ポータブル電源の安全性要求事項(中間とりまとめ)」を公表しています。(経済産業省)
購入を検討する際には、一度この資料にも目を通しておくことをおすすめします。

高温になる場所で保管しない

リチウムイオン電池を搭載した機器では、高温環境を避けることが重要です。
特に夏場の車内など、非常に高温になる場所に長時間放置するのは避けましょう。

使用前に取扱説明書を確認する

ポータブル電源は製品によって仕様が大きく異なります。
特に、

  • 充電可能な温度範囲
  • 放電可能な温度範囲
  • ソーラー入力
  • 使用できる家電
  • 保管方法
  • 長期間使用しない場合の管理方法

などは製品ごとに異なります。
「ポータブル電源なら全部同じ」と考えず、購入した製品の取扱説明書を確認してください。

リコール情報も確認する

長期間使用する防災用品だからこそ、メーカーからの重要なお知らせにも注意しましょう。
購入後もメーカーサイトなどを定期的に確認しておくと安心です。


防災用ポータブル電源を選ぶポイントまとめ

ここまでの内容をまとめると、ポータブル電源を選ぶときは次の順番で考えると分かりやすくなります。

①何を使いたいか決める

まず、

停電したときに何を使いたいのか?

を考えます。
スマートフォンと照明だけなのか、電気毛布まで使いたいのか、それともテレビや小型家電まで使いたいのかによって必要な容量が変わります。

②必要な出力を確認する

次に、使用したい機器の消費電力を確認します。
そのうえで、ポータブル電源の定格出力を確認します。

③必要な容量を決める

使用したい機器の消費電力と使用時間から、必要な容量を考えます。
ただし、実際の使用可能時間は変換ロスなどによって変わるため、カタログ容量をそのまま計算しないよう注意しましょう。

④LFPなどバッテリーの種類を確認する

長期間使う防災用品として考えるなら、LFPを採用しているかどうかも判断材料になります。
ただし、LFPだけで安全性を判断するのではなく、製品全体の安全対策やメーカーの信頼性も確認しましょう。

⑤ソーラー充電を検討する

長期停電への備えを重視するなら、ソーラーパネルとの組み合わせも検討します。
ただし、

ポータブル電源とソーラーパネルの仕様が適合しているか

を必ず確認してください。
特に、

  • 最大入力W
  • 入力電圧V
  • 入力電流A

は重要です。

⑥普段から使えるか考える

最後に、

防災以外でも使うか?

を考えてみましょう。
キャンプで使用するのであれば、重量やサイズ、出力端子なども重要になります。


防災用ポータブル電源は「容量だけ」で選ばない

ポータブル電源を選ぶとき、「1,000Whだから安心」「2,000Whだからもっと安心」というように、容量だけを比較してしまいがちです。
しかし、実際には、

  • 何Wh蓄えられるのか
  • 何Wまで出力できるのか
  • どのような家電を使いたいのか
  • バッテリーは何を採用しているのか
  • ソーラー充電に対応しているか
  • ソーラーパネルと仕様が合っているか
  • 充電にどれくらい時間がかかるか
  • どのような安全対策が施されているか
  • 防災以外でも使うのか

まで考える必要があります。
特に現在は、LFPを採用した長寿命モデルや、大容量・高出力モデル、ソーラー充電に対応したモデルなど、さまざまな製品が登場しています。
そのため、

「一番容量の大きいものを買う」のではなく、「自分が必要とする電力を明確にしてから選ぶ」

ことが重要です。
防災用品として購入するなら、停電時に何をしたいのかを最初に考えてみてください。
そしてキャンプでも使うのであれば、日常的に使いやすいサイズや重量まで含めて検討すると、より無駄のない選択ができるでしょう。

※本記事の商品情報・仕様・価格・販売状況などは記事作成時点の情報です。ポータブル電源はモデルチェンジや仕様変更が行われる場合があるため、購入前に各メーカー公式サイトや販売ページで最新情報をご確認ください。

※ポータブル電源やソーラーパネルを組み合わせて使用する場合は、必ず各製品の取扱説明書およびメーカーが指定する入力電圧・入力電流・最大入力電力などの仕様を確認してください。

防災用として選びたいポータブル電源

ここまで、ポータブル電源の容量や出力、バッテリーの種類などについて解説してきました。
では、実際に購入するなら、どのようなモデルを選べばよいのでしょうか。
今回は、ポータブル電源市場で存在感の大きいJackery・Anker・EcoFlowの3メーカーから、防災用途に適した代表的なモデルを1台ずつ選びました。
防災用では、キャンプのように「できるだけ軽いもの」を優先するのではなく、

  • 十分な容量
  • 家電を動かせる出力
  • 長期保管を考えたバッテリー
  • ソーラー充電への対応
  • 停電時のバックアップ機能
  • 必要に応じた容量拡張

といった点を重視しています。
なお、ここで紹介する製品が「防災用ポータブル電源の唯一の正解」という意味ではありません。
家族構成や使用する家電、想定する停電期間によって、必要な容量や機能は変わります。

Jackery ポータブル電源 2000 New

Jackery ポータブル電源 2000 New|公式サイト

2,042Wh・定格2,200Wという大容量と高出力を備えながら、約17.9kgに抑えられたモデルです。

2,000Whクラスでは比較的持ち運びやすいことが特徴で、防災用として大容量を確保しながら、必要なときには移動させたいという方にも向いています。
バッテリーにはリン酸鉄リチウムイオン電池を採用しています。
最大400Wのソーラー入力にも対応し、ACコンセントからは約2時間、緊急充電モードでは約1.7時間で満充電できます。
停電時には20ms未満で給電へ切り替えるUPS機能にも対応しています。(jackery.jp)

このモデルの特徴

  • 2,042Whの大容量
  • 定格2,200W
  • 約17.9kg
  • リン酸鉄リチウムイオン電池
  • 最大400Wのソーラー入力
  • UPS機能
  • 最大5年保証
  • 拡張バッテリーには非対応

特に「大容量は欲しいけれど、できるだけ本体を軽くしたい」という方に注目したいモデルです。


Anker Solix C2000 Gen 2

Anker Solix C2000 Gen 2|公式サイト

2,048Whの容量に加えて、拡張性と高速充電を重視したい方に向くモデルです。

定格出力は2,000W、重量は約18.9kg。
リン酸鉄リチウムイオン電池を搭載し、ACコンセントから約99分で満充電できます。
さらに最大800Wのソーラー入力に対応しています。
別売りの拡張バッテリーを接続することで、最大5,120Whまで容量を増やせる点も大きな特徴です。
防災では、

「まず2,000Wh程度で備える」

「実際に使ってみて容量が足りない」

「必要に応じて拡張する」

という段階的な備え方もできます。

このモデルの特徴

  • 2,048Whの大容量
  • 定格2,000W
  • 約18.9kg
  • リン酸鉄リチウムイオン電池
  • 最大800Wのソーラー入力
  • 約99分で満充電
  • 最大5,120Whまで拡張可能
  • 最大5年保証

大容量に加えて、将来的な拡張性を重視したい方に向いています。


EcoFlow DELTA 3 Max Plus

EcoFlow DELTA 3 Max Plus|公式サイト

3,000Wの高出力と最大10,240Whまでの拡張性を備えた、大容量・高出力志向のモデルです。

容量は2,048Wh、定格出力は3,000W。
今回紹介する防災向け3機種の中では、最も高い定格出力を備えています。
さらに最大1,000Wのソーラー入力に対応。
別売りの拡張バッテリーを利用することで、最大10,240Whまで容量を増やすことができます。
これは「ポータブル電源」というより、家庭のバックアップ電源システムに近い使い方を考えている方に適した仕様です。
一方、本体重量は約22.1kgと今回紹介する6機種の中では重い部類です。
大容量・高出力・拡張性を優先するほど、本体も大きく重くなるというポータブル電源の特徴がよく分かるモデルでもあります。(jp.ecoflow.com)

このモデルの特徴

  • 2,048Whの大容量
  • 定格3,000W
  • 約22.1kg
  • リン酸鉄リチウムイオン電池
  • 最大1,000Wのソーラー入力
  • 約98分で満充電
  • 最大10,240Whまで拡張可能
  • 5年保証
  • UPS機能

「停電時にもできるだけ普段に近い生活を維持したい」という家庭では、非常に強力な選択肢になります。


キャンプ用として選びたいポータブル電源

ここからは少し考え方が変わります。
キャンプでは、防災のように「できるだけ大容量」を目指す必要はありません。
むしろ、

何を使うのか

から必要な容量を考えることが重要です。
スマートフォンやカメラ、LEDランタンだけなら、1,000Whを超える容量は必要ない場合もあります。
一方、電気毛布やポータブル冷蔵庫など、長時間電力を消費する機器を使うのであれば、500~1,000Wh程度の容量が候補になります。
ここでは、容量だけでなく重量や携帯性も重視して選びました。

Jackery ポータブル電源 1000 New V3

Jackery ポータブル電源 1000 New V3|公式サイト

1,024Wh・定格1,500Wという、容量と出力のバランスが良いモデルです。

重量は約10.6kg。
2,000Whクラスの防災モデルと比べると、キャンプへ持ち出す際の負担がかなり小さくなります。
それでいて1,500Wの定格出力があるため、電子レンジやドライヤー、IHクッキングヒーターなど、消費電力の大きな家電にも対応できます。
最大200Wのソーラー入力にも対応し、ACコンセントから約73分、緊急充電モードなら約47分で満充電できます。
バッテリーにはリン酸鉄リチウムイオン電池を採用しています。(jackery.jp)

このモデルの特徴

  • 1,024Wh
  • 定格1,500W
  • 約10.6kg
  • リン酸鉄リチウムイオン電池
  • 最大200Wのソーラー入力
  • 約73分で満充電
  • 最大5年保証
  • UPS機能

キャンプだけでなく、車中泊や屋外撮影などにも使いやすい、汎用性の高いモデルです。


Anker Solix C800 Plus

Anker Solix C800 Plus|公式サイト

768Whの容量と1,200Wの定格出力を組み合わせた、比較的コンパクトなモデルです。

重量は約10.5~10.9kg。
約58分で満充電できる急速充電に加え、最大300Wのソーラー入力にも対応しています。
また、C800 Plusには充電式ライトと伸縮式ポールが付属しています。
キャンプではポータブル電源そのものを電源として使うだけでなく、照明としても活用できます。(ankerjapan.com)

このモデルの特徴

  • 768Wh
  • 定格1,200W
  • 約10.5~10.9kg
  • リン酸鉄リチウムイオン電池
  • 最大300Wのソーラー入力
  • 約58分で満充電
  • 最大5年保証
  • 充電式ライト・伸縮ポール付き

「キャンプで必要な電力は確保したいけれど、大容量化による重量増加は避けたい」という方には面白い選択肢です。


EcoFlow DELTA 3 Classic

EcoFlow DELTA 3 Classic|公式サイト

1,024Wh・定格1,500Wという、キャンプでも扱いやすいバランス型のモデルです。

容量は1,024Wh。
1,500Wの定格出力を備えているため、キャンプで使用する一般的な電化製品にも対応しやすい構成です。
最大500Wのソーラー入力にも対応し、約60分でAC充電できます。
重量は約12.1kgと、Jackery 1000 New V3やAnker Solix C800 Plusより重くなりますが、その分1,000Whクラスの容量と1,500Wの出力を確保しています。

このモデルの特徴

  • 1,024Wh
  • 定格1,500W
  • 約12.1kg
  • リン酸鉄リチウムイオン電池
  • 最大500Wのソーラー入力
  • 約60分で満充電
  • 5年保証

僕が実際に使ってきたポータブル電源

ここからは、製品カタログだけでは分からない実際の使用経験についても触れておきたいと思います。
僕が以前から所有しているのが、Ankerの「PowerHouse」です。
型番はA1701
現在は販売終了となっている旧モデルですが、容量434Wh、AC出力120Wという仕様で、現在の1,000Whクラスとは違った、比較的小容量・小出力のポータブル電源です。
現在の製品と比べると、

Anker PowerHouse A1701現行キャンプ向けモデル
容量434Wh768~1,024Wh
AC出力120W1,200~1,500W
重量約4.2kg約10~12kg前後
世代旧世代現行
主な用途小電力機器中心より幅広い電化製品

という違いがあります。
現在のポータブル電源と比べると、容量も出力も控えめです。
しかし、約4.2kgという重量は魅力的です。
「大容量化すれば便利になる一方、持ち運びの負担も増える」
ということを実感できる製品でもあります。
僕自身、キャンプで使ってきた経験から、ポータブル電源は容量だけを追求すればいいわけではないと感じています。
必要な電力と持ち運びやすさのバランスを考えることが重要です。
また、防災面で考えた場合、このモデルではポータブル冷蔵庫など消費電力の大きな機器を使うことはできません。
しかし、家族分のスマートフォンを充電し、LEDランタンの充電も行うといった使い方なら、十分に役立ちます。

そう考えると、「大容量ではない=防災には使えない」というわけではありません。

通信手段や照明など、災害時に必要となる最低限の電力を確保するという目的であれば、この程度の容量でも十分な場合があります。


実体験:ソーラーパネル選びで失敗した話

そして、このPowerHouseにはもう一つ、これから購入する方にぜひ知っておいてほしい失敗談があります。
僕はPowerHouseの充電用として、AnkerのSolix PS100 Portable Solar Panelを購入しました。
PS100は最大100Wのソーラーパネルです。
ところが、実際にPowerHouseへ接続しようとしたところ、ソーラーパネル側とPowerHouse側の充電端子の形状が合いませんでした。

そこで、

「変換ソケットを使えば接続できるのではないか」

と考え、別途他社製の変換ソケットを購入。
物理的には接続できる状態にして、充電を試みました。
しかし、PowerHouseは充電されませんでした。
後から確認すると、Anker公式でもPS100はPowerHouse(A1701)への充電には対応していないことが案内されています。
つまり、

端子の形状が合うことと、実際に充電できることは別問題

だったわけです。
この経験は、現在ポータブル電源とソーラーパネルを組み合わせる場合にも、そのまま教訓になります。


ソーラーパネルは「W数」だけで選ばない

ソーラーパネルを選ぶ際、

「100Wだから100Wで充電できる」
「端子を変換すれば接続できる」

と考えるのは危険です。
ポータブル電源とソーラーパネルを組み合わせる場合には、

  • 最大入力電力
  • 入力電圧
  • 入力電流
  • コネクター形状
  • 接続方式
  • メーカーが指定する対応製品

などを確認する必要があります。
例えばPS100は最大100Wのソーラーパネルですが、100Wという数字だけを見てPowerHouse A1701との組み合わせを判断することはできません。
僕自身が実際に失敗したように、接続できるように見えても、充電できないケースがあります。
特に異なるメーカーの製品を組み合わせる場合は、

「端子が合うから大丈夫」ではなく、メーカーが対応を明記しているか

を確認することをおすすめします。


ソーラーパネルの「100W」は常に100Wではない

もう一つ覚えておきたいのが、ソーラーパネルに表示されている出力です。
例えば「100W」と書かれたパネルでも、実際の発電量が常に100Wになるわけではありません。
発電量は、

  • 天候
  • 日射量
  • 太陽の角度
  • パネルの向き
  • 季節
  • 温度
  • 周囲の影

などによって変化します。
さらに、ポータブル電源側にもソーラー入力の上限があります。
そのため、

100Wのソーラーパネル=100Wでポータブル電源へ充電

とは限りません。
実際の充電量は、パネル側とポータブル電源側の両方の条件によって決まります。


ソーラーパネルはポータブル電源とセットで考える

防災目的でソーラーパネルを導入するのであれば、

ポータブル電源本体だけでなく、対応するソーラーパネルまでセットで検討する

ことをおすすめします。
特に防災では、


ポータブル電源に蓄えた電力を使う

残量が減る

ソーラーパネルで発電する

ポータブル電源へ充電する

再び電力を使用する

という循環を作れることが重要です。
ただし、ソーラーパネルを購入する際は、必ずポータブル電源メーカーが公開している対応製品・入力仕様を確認してください。


防災とキャンプ、両方に使いたいなら?

「防災用とキャンプ用を兼用したい」

という方も多いでしょう。
もちろん、それも可能です。
例えば1,000Whクラスなら、キャンプでは比較的扱いやすく、防災時にはスマートフォンや照明、通信機器などの電源として活用できます。
ただし、防災性能とキャンプでの携帯性はトレードオフになります。
2,000Whクラスなら防災面では有利ですが、キャンプへ持ち出すには重くなります。
逆に500~1,000Wh程度ならキャンプへ持ち出しやすい一方、長期停電時の電力確保という点では容量が不足する可能性があります。
そのため、

防災を優先する

→ 2,000Wh前後の大容量モデル

キャンプを優先する

→ 500~1,000Wh程度から用途に合わせて選ぶ

両方で使う

→ 1,000Wh前後を中心に、自分が必要とする家電の消費電力と使用時間から検討する

という考え方が分かりやすいでしょう。


小容量でも「電源がある」という安心感は大きい

ここまで読むと、

「防災なら2,000Wh程度、キャンプなら500~1,000Wh程度が必要なのでは?」

と思われるかもしれません。
しかし、ポータブル電源の価値は容量の大きさだけではありません。
たとえ比較的小容量のモデルであっても、スマートフォン用のモバイルバッテリーとは別に、まとまった電力を確保できる電源が手元にあるということ自体に、大きな意味があります。
僕が所有しているAnker PowerHouse A1701も、容量は434Whと現在のポータブル電源としては決して大容量ではありません。
それでも、スマートフォンを充電するだけのモバイルバッテリーとは違い、

  • スマートフォン
  • カメラや撮影機器
  • LEDランタン
  • 小型の電気機器

などへまとめて電力を供給できます。
実際、以前のキャンプではPowerHouseからUSBで小型扇風機を接続し、就寝中に使用したことがあります。
消費電力の小さな扇風機なので、大容量のポータブル電源が必要になるような使い方ではありません。
しかし、暑い時期のキャンプでは、この小さな扇風機があるだけで睡眠時の快適性が大きく変わりました。
「スマートフォンを充電できる」というだけなら、モバイルバッテリーでも十分です。
しかし、

「必要なときに、その場で電気を使える」

という環境を作れることが、ポータブル電源の大きなメリットだと感じています。
これは防災でも同じです。
災害時には、

「スマートフォンのバッテリーが残り少ない」

という状況だけでも不安になります。
まして停電していて、いつ電力が復旧するのか分からない状況では、手元にまとまった電力を確保しておけることが心理的な安心につながります。
もちろん、大容量のポータブル電源ほど長時間・多用途に使えるというメリットがあります。
しかし、

「2,000Whなければ防災用品として意味がない」

ということではありません。
重要なのは、自分が必要とする電力を考え、その範囲で無理のない容量を選ぶことです。
100~500Wh程度の小容量モデルでも、モバイルバッテリーとは違った「まとまった電力を確保できる」という価値があります。
キャンプなら小型扇風機や照明、防災ならスマートフォンや通信機器など、小さな電力でも生活や快適性を支えてくれる場面は意外と多くあります。
ポータブル電源を選ぶときは、容量の数字だけに目を向けるのではなく、

「電源が手元にあることで、何ができるようになるのか」

という視点も持っておきたいところです。


ポータブル電源は「大きければ安心」ではない

ポータブル電源を選ぶ際、容量の数字だけを見ると、

「大きいほど安心」

と思ってしまいます。
しかし、実際にはそう単純ではありません。
容量が大きくなれば、

  • 本体が重くなる
  • サイズが大きくなる
  • 価格が高くなる
  • 保管場所が必要になる

といったデメリットもあります。
重要なのは、

「どのような状況で、何を、どれくらいの時間使いたいのか」

を先に考えることです。
防災なら「停電が数日続いたら何が必要か」。
キャンプなら「キャンプ中に何を電源で動かしたいか」。
ここを明確にすれば、必要な容量も自然と見えてきます。


まとめ|ポータブル電源は「使い方」から選ぼう

ポータブル電源は、単純に容量の大きな製品を選べばよいものではありません。
今回紹介した6機種を見ても、

防災向け

  • Jackery 2000 New
  • Anker Solix C2000 Gen 2
  • EcoFlow DELTA 3 Max Plus

キャンプ向け

  • Jackery 1000 New V3
  • Anker Solix C800 Plus
  • EcoFlow DELTA 3 Classic

と、それぞれ容量や重量、出力、ソーラー入力、拡張性などに違いがあります。
防災用途なら、停電が長期化した場合を考えて大容量モデルを検討する価値があります。
一方、キャンプでは必要以上の容量を持ち運ぶ必要はありません。
そして、長期停電への備えを考えるなら、ポータブル電源だけでなくソーラーパネルまで含めて「電力をどう確保するか」を考えることが大切です。
僕自身、旧世代のPowerHouseを使い、ソーラーパネルとの組み合わせにも失敗した経験があります。
だからこそ、ポータブル電源を選ぶときには、スペック表の数字だけではなく、

「実際に何をしたいのか」

「どのように電力を補充するのか」

まで考えることをおすすめします。
ポータブル電源は「一番大きなもの」を選ぶのではなく、自分が必要とする電力と使い方を基準に選ぶ。
これが、ポータブル電源選びで最も重要なポイントだと僕は考えます。

※本記事で紹介している価格・仕様・保証・在庫状況は2026年8月時点で確認した情報です。製品の仕様変更、価格改定、セール、在庫状況などにより変更される場合があります。購入を検討する際は、各メーカー公式サイトで最新情報をご確認ください。


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